こんにちはhide6です。
今回は私が実際に体験した、妻の産後うつについて書いていきたいと思います。
この記事を書こうと思ったのは、産後うつになった本人向けけではなく、夫向けに情報提供したかったからです。
そもそも産後うつの情報が少なく、夫としてどうして良いか分からずとても悩んだからです。
産後うつの情報自体が少ない上に、夫目線の情報はほとんどありませんでした。
もし、妻が産後うつになってしまい、今後が不安な夫に読んでいただけると幸いです。
出産、お祝いモード
無事に出産を終え、出産から5日ほどで自宅へと戻ることになりました。
初めて買ったチャイルドシートにおそるおそる赤ちゃんを載せたことを今でも鮮明に覚えています。
親戚、友人から次々とお祝いが届き、まさにお祝いモード一色でした。
本や病院や役所の教室などで、育児の情報は得ていましたが、実際、家に赤ちゃんが来ると大変でした。
おむつ交換、大声で泣く、とにかく、赤ちゃんへのつきっきりな状況となりました。
できるだけ一緒に育児や家事をしていたのですが、数時間毎に授乳する=睡眠時間が取れないという部分が一番大変だったと思います。
産後うつ発症
家に帰ってきてから、3日目の朝、私の出勤前に、妻が突然、「もうだめみたい」と涙をポロポロ流しながら話しました。
全く意味が分かりませんでした。
涙が止まらず、気力がなく、死にたいとの事。
こういう事態を想像していなかったので、本当にびっくりしました。
死にたいという妻と子を置いて、そのまま仕事に行くわけにはいかず、出産した産婦人科に一緒に相談に行き、産後うつに強い心療内科をご紹介していただきました。
早速、心療内科を受診。
この状況を伝え、産後うつと診断されました。
授乳していても飲んで大丈夫という薬をいただき、薬に期待しました。
生活環境の激変
その後、処方された薬を飲み続けますが、すぐに効果はでません。
現状維持、もしくは悪化を辿っていきました。
ここで問題を整理。
まず、死にたいと思っている妻と赤ちゃんを家に置いて仕事に行けない。
かといって、ずっと仕事を休んでいる経済的余裕もない。
本当は両親などのフォローを受け、少しでも生活の助けを得ることができれば一番良いと思いますが、私の両親は他界しており、妻の両親もあまり仲の良い関係ではありません。両親にフォローを受けることができない家庭って結構多いんじゃないかと思います。
友達でも親戚でも誰か支援を受けれる人がいるって事が大事な事だと感じました。
子育て応援サービス
この産後うつの状況は改善される事なく続きました。
役所の子ども相談課に行き、何度も相談しました。
自治体によると思いますが、私が住む地域には下記のようなサービスがありました。
- 一般の地域の方が1時間600円から800円ほどで子育てを支援してくれるファミリーサポート
- 保健所からの訪問相談。
- 保育園(保育園ごとに何ヶ月から預けられるという決まりがあり、私の家の近くの保育園では4ヶ月からしか入園できませんでした。そもそも空きがないと入れません)(保育園は本来、両親ともに働いている方が対象ですが、妻の疾病のため利用することができるとの事でした。)
- ショートスティ(子どものお泊まり。確か一泊5,000ぐらいしたと思います。最大、1週間利用可)
※各自治体によってサービスに違いがあると思います。自治体に支援をまとめたパンフレットがあるので相談し、取り寄せてください。保健所や役所の子育てに関する課が担当です。
しかし、私が望むサービスは当てはまりませんでした。
私が日中、仕事をしている間、預かってもらいたい・・・・。
ショートステイも一泊5,000円、結構、値段もするし、最大利用が1週間しかないなんて・・・・。
保育園も4ヶ月から・・・・。4ヶ月経過するまではどうしたらいいの・・・・。
・・・・・・。
入院
その後も妻は悪化を辿りました。
妻と一緒に心療内科に受診し、先生に状況を伝えて相談しました。
妻の生活、育児の苦に対することについて、何度も相談を重ねるうちに医師から入院をめられました。
そこで、さらに問題が。
再度、役所へ相談すると、役所は児童相談所も一緒に話しを聞いてくださり、乳児院をすすめられました。
まさか、自分が乳児院をすすめられるとは思っていませんでした。乳児院って親が居ない子どもが行くイメージがありました。
たくさん、たくさん考え、妻とも話し合った結果、子どもを乳児院に預けることにしました。
まず、妻の心身の回復、私が仕事をしないと生活ができない事、経済的にもずっと有料サービスに預けることは困難な事。
そして、子を乳児院に預け、妻は入院することとなりました。
乳児院へ預ける
妻は体調が悪いため一人で子どもを連れて、乳児院を尋ねました。
イメージは保育園のような感じであり、私がイメージしていた暗いイメージは有りませんでした。
廊下は子どもたちの写真で溢れ、先生も明るい方達ばかりでした。
初回の訪問時に院長先生と担当の先生がついてくださり、妻の状況や子どもの状況、生活状況の聞き取りがありました。妻がこんなことになり、こうこうこうでと必死に話しました。
そして、ある程度話しが終わり、それではという時に、ボロボロ涙が流れました。
人前で泣くなんて初めての事です。涙が止まりませんでした。
親として悔しいというか、情けないというか、子ども一人育てられないという思い、色々な感情が入り混じりました。
そして、乳児院を後にしました。
無理しない
乳児院の面会時間が終わる夕方、毎日、面会を行いました。
その後、妻は2、3ヶ月入院し(一月10万円ほどの入院費がかかりました)、退院と同時に保育園に入園することができるようになりました。
無事、病院を退院し子どもを乳児院へ迎えに行くことができました。
妻はその後も全快というわけではありませんが、何とか日常生活ができる程度になりました。
保育園には本当に救われました。保育園がなければ本当に生活できない状況でした。
育児は無理をしないことが大事だと思いますが、無理をしないなんて無理です。
皆んなが皆んな産後うつになる訳ではないと思いますが、産後うつを支えるには多くの支援が必要です。
症状は皆違うと思いますが、このブログを見て、こんなサービスがあるという事を知ってもらいたいし、サービスに頼ってもらいたいです。
終わりに
実際に子どもが来てから本当に子育てって大変だなと思いました。
親のフォローが受けられないなどの、孤立した状態は虐待につながったりと良いことはありません。
SOSを早く出して、応援を頼むべきです。
産後うつは気合いで治すなど、無茶なことはしてはいけません。きちんと専門医にかかりましょう。
ちなみに乳児院は措置になるため、料金はかかりませんでした。
妻をサポート、家庭をサポートするために何とかこの産後うつ状況を乗り切らなければいけません。
役所、児童相談所はきっと強い味方になってくれます